眼圧とは
眼圧が上がる(高い)状態とは
急性緑内障発作・正常眼圧緑内障の
違いについて
急性緑内障発作
緑内障はいくつかの種類に分類されますが、そのうち閉塞隅角緑内障による急性緑内障発作は、目の中を満たす房水の出口である隅角という場所が狭くなったり(狭隅角)、塞がったりすることで起きる緑内障による目の発作です。
目の中の房水が溜まると、空気をパンパンに入れた風船のように目の中が膨らみ、つまり「眼圧が高い」という状態になって、目と脳をつなぐ視神経を圧迫して傷つけてしまうのです。
閉塞隅角緑内障の方の隅角が完全に塞がり眼圧が高くなると、急性緑内障発作が起き、突然に起こる強い眼痛、頭痛、吐き気、嘔吐、かすみ目となることがあります。
この様な症状があったときは非常に危険で、救急治療が必要になる可能性があります。
特に頭痛、吐き気、嘔吐は脳疾患や心臓疾患の発作的症状と間違われやすく、眼科の治療にたどり着くのが遅くなるケースも少なくありません。
緑内障の発作が起き眼圧が高くなると、急速に視神経が障害され視野が欠けていきます。
治療は、速やかに発作を解除して、眼圧を下げることです。
そのためには、眼圧を下げる点滴や点眼、レーザー治療または緊急手術となります。
正常眼圧緑内障
緑内障のタイプの1つで、眼圧が正常であるにもかかわらず視神経が障害され視野が狭くなっていく緑内障です。
日本人の緑内障の約70%は正常眼圧緑内障が占めていると言われています。
症状の進行が緩やかであり、また進行した場合も反対側の眼で視野がある程度補われるため、ご自身では気づいていないケースが少なくありません。
眼圧が高くなく、視力低下や眼痛などの自覚症状もほとんどないために見逃されやすく、健康診断や他の目の病気で眼科を受診し、眼底検査や視野検査を行なって偶然に発見されるケースも少なくありません。
緑内障の治療は、今の眼圧をさらに低くするための点眼を行い、この治療を長期にわたって継続していく必要があります。
しかし、一度失われた視野はいくら治療をしても回復することはなく、現在の視野の状態を保つことが最終的な治療目的になります。
そのため、緑内障は早期発見、早期治療開始が大切です。
40歳を過ぎたら自覚症状がなくても、眼科で緑内障を含めた目のチェックや定期検診を受けられることをお勧めします。