老眼ってどんな状態?いつから始まるの?
若い人も!?スマホ老眼
スマホやタブレットを長時間使うという人は、たとえ若くてもスマホ老眼に注意しなければなりません。
スマホ老眼とは、スマホなどのモニターをじっと見続けることで、目の筋肉が緊張して凝り固まり、一時的にピント調節ができなくなる・ピントを合わせるのに時間がかかる状態を指します。
以下のような症状がある場合には、スマホ・タブレットの使い方を見直す必要があります。
- スマホを見た後、遠くにピントが合いにくくなっている
- スマホの字が見えづらく、距離を離して読むことがある
- 夕方や夜になると、スマホの文字がぼやける
- しっかり睡眠をとっているのに、目の充血や痛みがある
- スマホを使った後、目の乾燥を感じる
老眼を放置するとどうなる?
眼精疲労の原因となることがある
老眼であっても、目はなんとかピントを合わせようとします。目の筋肉に疲労が蓄積し、過緊張の状態が続くと、眼精疲労を起こすことがあります。
眼精疲労とは、疲れ目・かすみ目・目の痛み・眩しさ・目の充血といった目の症状に加え、頭痛・肩こり・吐き気といった全身症状が重なる状態です。
転倒・ケガの原因となることがある
老眼によって見えづらいまま生活を送っていると、足元など近い距離のもの、段差がよく見えず、転倒やケガの原因となることがあります。
ストレスが溜まる・QOLが低下する
「老眼で見えないから」という理由で、趣味をやめてしまう、人と会う機会が減ってしまうという方が少なくありません。また、レストランなどで文字が読めないといったことで、外食を控えるという人もいます。
いずれも、ストレスの蓄積、そしてQOLの低下につながります。
老眼は改善する?対象法は?
老眼は、眼鏡やコンタクトレンズを使って上手に付き合っていくことや手術によって改善することが可能です。
老眼鏡
近くのものにピントが合いやすくなる「老眼鏡」を使うという方法です。
老眼の方が老眼鏡を使うことで、本・新聞・スマホの文字などが見えやすくなります。
ただし、遠くを見る場合には、老眼鏡を外す必要があります。
遠近両用眼鏡
「遠近両用眼鏡」は、複数の距離でピントを合わせることのできる眼鏡です。
老眼鏡と異なり、眼鏡をかけたまま、近くだけでなく遠くを見る(ピントを合わせる)ことが可能です。
ピントの合う距離、その数などは、ライフスタイルに合わせて選択します。
遠近両用コンタクトレンズ
遠近両用眼鏡の、コンタクトレンズバージョンです。
コンタクトレンズを装用したまま、近くや遠くを見る(ピントを合わせる)ことが可能です。
眼鏡の見た目が好きではない方、眼鏡が邪魔になるスポーツをする方に好まれます。
手術
老眼の根本的な改善が期待できる治療です。
「多焦点眼内レンズ手術」では、水晶体を取り除き、多焦点眼内レンズという人工レンズを挿入します。近方と遠方など、複数の距離にピントを合わせることができます。
「モノビジョンレーシック」では、左右の目に意図的に視力の差を持たせます。片方の目で近くを、反対側の目で遠くが見えやすいよう調整します。
「IPCLマルチ」では、水晶体を残したまま眼内レンズを挿入します。老眼だけでなく、近視・遠視・乱視の矯正が可能です。
スマホ老眼の対処法
スマホ老眼は、通常の老眼とは異なり、一過性の症状です。ただ、「近くのものを見続ける」ということが習慣になってしまうと、目の老化や視力低下を招く危険があります。
スマホやタブレットの使用方法を見直す
不要なスマホ・タブレット使用を控える、小まめに休憩をとる、文字サイズを大きくして距離をとる、動画視聴の場合には大きなモニターで距離をとって観る等の対策が考えられます。
また、ブルーライトをカットするアプリやフィルムの活用も、目の負担を軽減する効果が期待できます。
眼鏡による対策
距離に応じて目の調整をサポートする眼鏡というものがあります。
スマホやタブレットを見る時に、この眼鏡を装用することで、ピントを合わせる目の筋肉の負担を軽減することが可能です。