目が充血している・目が赤い
目日常生活で生じる充血
。
睡眠不足
睡眠が不足すると、身体の疲れだけでなく、目の疲れがとれません。目の疲労を回復させるための酸素・栄養が十分に届けられないのです。
目の酷使
パソコン・スマホなどを長時間見る時、モニターに集中するために瞬きの回数が減少します。
眼球の表面に涙を均等に広げるための瞬きが少なくなることで、目が乾燥し、充血や痛みなどの症状が引き起こされます。
眼鏡・コンタクトレンズ
眼鏡やコンタクトレンズの度数が合っていないと、ピントを合わせるための筋肉が疲れてしまいます。するとその回復を促進するために血管が拡張し、目の充血につながります。
特にコンタクトレンズは眼球と直接触れるものですので、目が受ける物理的な負担も大きくなります。
白目が赤い時に考えられる疾患
主に、以下のような疾患が考えられます。
アレルギー性結膜炎
花粉やハウスダストなどをアレルゲンとして発症する結膜炎です。しばしば、アレルギー性鼻炎と合併します。
症状
目の充血、かゆみ、ゴロゴロとした異物感、目やに、涙があふれる等の症状が見られます。
またアレルギー性鼻炎がある場合には、鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの症状も見られます。
原因
スギなどの花粉、ダニの死骸やフン・ほこり・ペットの毛などのハウスダストを原因とします。
また、コンタクトレンズについた汚れなどが原因になることもあります。
治療法
主に抗アレルギー点眼薬を、重症例ではステロイド点眼薬を用いた治療を行います。また、アレルギー性鼻炎を合併している場合には、内服薬や点鼻薬なども使用されます。
加えて、アレルゲンとの接触を回避すること、アレルゲンを生活空間から排除することも大切です。
感染性結膜炎
ウイルスや細菌の感染によって起こる結膜炎です。病原体の種類によっては、非常に強い感染力を持ちます。
症状
目の充血、ゴロゴロとした異物感、目やに、涙があふれるなどの症状が見られます。
プール熱の場合、発熱やのどの痛みも加わります。
原因
アデノウイルス、インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌、肺炎球菌などの感染を原因として発症します。
治療法
細菌性の場合、抗菌点眼薬が有効です。細菌の種類によっては、軟膏や内服薬が用いられることもあります。
ウイルス性の場合、炎症を抑えるための非ステロイド性抗炎症点眼薬やステロイド点眼薬を主に使用します。
ぶどう膜炎
眼球内の虹彩・毛様体・脈絡膜をまとめた「ぶどう膜」やそのまわりで炎症が起こる病気です。
40~60代の、やや女性に多く見られます。
症状
目の充血、かすみ目、飛蚊症、光の眩しさなどが見られます。
その他、目の痛み、頭痛、視力低下などをきたすこともあります。症状は、片目または両目で現れます。
原因
サルコイドーシスや原田病、ベーチェット病といった自己免疫疾患が主な原因となります。
その他、ウイルス・細菌の感染、関節リウマチ、糖尿病、炎症性腸疾患、悪性腫瘍などが原因となることもあります。
治療法
主に、炎症を抑えるための副腎皮質ステロイド点眼薬、虹彩後癒着を防ぐための散瞳薬を用いた薬物療法を行います。
ステロイドは、内服・注射・点滴などによって投与することもあります。
これらの治療で十分な効果が得られない場合には、免疫抑制剤や生物学的製剤が用いられることがあります。
目の充血を予防する日常的な対処法
目を休める・しっかりと睡眠をとる
目の酷使、睡眠不足などが思い当たる場合には、目を休めること、しっかりと睡眠をとることが大切です。
病気を原因としない目の充血の場合、多くはこの方法で改善します。
モニターや手元の作業に集中する時は瞬きを増やす
パソコン・スマホなどを使う際、テレビを観る際、あるいは手元の細かい作業を行う際には、瞬きの回数が少なくなっています。
意識的に瞬きの回数を増やし、かつ小まめに休憩をとるようにしてください。
目のまわりを冷やす
冷たいタオルなどで目のまわりを冷やすと、血管の拡張および目の充血が鎮まることが期待できます。